八幡 順●ヴァイオリン 

 みなさんこんにちは。来る3月28日のモーツァルト室内管弦楽団のファイナルコンサート~モーツァルト名曲集~で、ヴァイオリン協奏曲第5番イ長調K.219を弾かせていただくヴァイオリニストの八幡順です。

 本番の当日を前に、この曲を演奏できる喜びで、日々 心は弾けています!今回の私のキーワードは「過去への冒険、そして内なる革命」です。というのは、1775年に作曲された見事に美しく喜びに溢れたこの曲を245年後の現代においてモダン楽器―補強された当時のもの―とトウルテ以後の現代の弓で奏でるからです。

 モーツァルトの譜面からは『この時、この場所で、この音でなければ…」というメッセージが聞こえる気が致します。ひとつひとつ、その音を探し出し、僅かな修正へのテクニックを手探りしながら丁寧に紡いでゆく…それは掛け替えのない時間となり、喜びで満ちていきます。

 当日は、歴史あるモーツァルト室内管弦楽団の素晴らしい奏者の方々と共に、そしてなによりも門先生のシンプルでいて知的な指揮のもと演奏できますことを光栄に思っております。いずみホールでみなさんとお会いできることを楽しみにしております。

 

<略歴>

大阪音楽大学卒業。長谷川孝一、阿部靖の各氏に師事。日本学生音楽コンクールで西日本の部2位入賞。81年「八幡順ヴァイオリンの世界」を開催以後、各地で活動を展開。中でも小林道夫氏のピアノ伴奏によるリサイタルで好評を博す。また、モーツァルト室内管弦楽団等と協演を重ねる他、「サマーミュージックフェスティバル大阪」に度々出演。また、ニューヨークミッドナイトミニコンサート、「六本木ヴァイオリン・ナイト」を企画・出演。近年はいずみホールやザ・フェニックスホールにて「クリスマスコンサート」を開催する他、モーツァルトのヴァイオリンソナタ全曲演奏にも取り組んでいる。2019年9月小林道夫氏による公開レッスンを企画し、多彩な構成で好評を得、11月にはザ・フェニックスホールにて同氏との「モーツァルト・スペシャル・ナイト」を開催。飽くなき探求心を持って愛器グァルネリ・デル・ジェスを駆使し、聴衆を魅了し続けている。日本演奏連盟、NPO法人関西音楽人クラブ各会員。